リレーエッセイ

砂丘横断まちあるき

第47回は,「有限会社 ミカユニバーサルデザインオフィス」の安田文子さんです。

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私は、蒲原平野で育ちました。
蒲原平野は、冬になると雪で埋め尽くされました。
吹雪の日は、空間と地面との見分けがつかなくなり、通学途中で
遭難するんじゃないか・・・と子ども心に不安を感じたものです。
晴れた日は、キラキラと輝く白銀の世界を満喫しました。
平野に積り固まった雪を踏みしめ、どこまでも駆けていきたい
気持ちを抑えながら家路についたものです。
夏は、家から10㎞以上離れた場所で上がる新潟花火や新津花火を
見て楽しみました。
真っ平らな地だからできたのだと、砂丘地に移り住んで実感しています。
 


「新潟市の地形って面白い」
真っ平らな地で暮らしていた時は、地形に関心ありませんでしたが
砂丘地に引っ越してきたことを契機に、高低差を意識しながら
まちを歩くようになりました。
 
西区松海が丘に越してきて4年。
我家は、砂丘の中腹(海抜10m)にあります。
坂道を1分ほど歩き、48段の階段を上がると海が見えます。
今の季節、17時頃その階段を上がると、薄暗い空の下でカーフェリーの明かりが海を照らしている様子を楽しめます。
夏の夕暮れ時は、ビール片手に夕陽を眺めている人に出会うことも。
海から500m離れている砂丘の上で水面に沈む夕陽を眺めながら1杯できるとは。
幸せな環境です。

①砂丘の上から見た夕焼.jpg  ②我家から見た夕焼け.jpg 

 

 

一方、「雨の日に重たい荷物を抱えながら、急いで駅まで行かなくてはならない」
という状況では、砂丘地を疎ましく思うこともあります。
勝手な言い分ですが、階段や坂道を急いで駆け上がり、心臓が飛び出るような
思いをするのは、できる限り避けたいのです。
 
 そこで思いついたのが「我家から寺尾駅まで最も楽な道程はどれか」ということ。
地図を片手に、高低差を自分の足で確かめようと歩き始めました。
いろいろ試しましたが、砂丘の裾(国道402号線から1本砂丘側の平坦な道)を歩き、
寺尾中央公園を通るルートが一番楽でした。
比較的平坦な道が続くし、公園内の植物も楽しめる。
「ちょっと遠回りかもしれないけれど楽しく移動できる」という結論にたどり着き
自己満足。

③寺尾中央公園の春2.jpg ④寺尾中央公園の春1.jpg

 

 

その検証まちあるきを終えると、もう少し歩いてみたくなりました。⑤貴福餅.jpg
寺尾駅から坂を下り、本屋に立ち寄り、大堀幹線へ。
大堀幹線には美味しいお菓子屋さんが並んでいます。
仕事でひどく疲れた日は、社長と一緒に「貴餅」へ行き、白玉あんみつを買います。
甘すぎず、豆の香りが高い餡子が疲れた体を優しく癒してくれます。
お友達の家へ遊びに行く時のお供は、「ヴィナーヴァルト」のケーキを。
子どもが多い友達には「菓子工房くるみ」のロールケーキ。
大堀幹線は、甘い誘惑にあふれています。
コーヒー専門店も点在し、歩いていると香りに誘われフラッと寄り道したくなります。
その日は「貴餅」の貴福餅を買いました。

 

 

 
帰り道は、違う道を歩いてみようと砂丘の裾をウロウロ。
初めて歩く道に、ちょっとした探検気分。
そこには、普段見慣れた砂丘の海側とは違う景色がありました。
畑が多くゆったりとした雰囲気。
坂を登りふと振り返ると美しい山並みが見えました。
「向こうに見えるのは秋葉山だろうか」なんて思いながら、さらに坂をのぼり
夕飯の買物をして家路につきました。
充実した3時間のまちあるきでした。

⑥砂丘の山側 線路沿.JPG ⑦砂丘の山側.JPG 

 


「砂丘を横断したんだ」
⑧龍みたいな雲.jpgそう思うと、なおのこと満足。

「この砂丘はどこまで続くんだろう」
新たな興味も湧きあがります。
西の始まりは、越前浜の辺りかな。
川でいくつか分断されているけれど、
東はどこまでだろう。
聞くところによると、砂丘列は1本だけじゃない。
9本もあるんだとか。
(10本との説も)・・・・・・・・・
 
「砂丘縦断」

 

今年の抱負です。

 


次回は、新潟シティガイド 稲村 孝夫さんを予定しています。

Posted by : nishiku (2012年1月18日)

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