■樹木の季節現象の最近のブログ記事
春になると花を咲かせるサクラ
は、日本でとても親しまれています。
サクラとひと口に言っても、いろいろな種類のサクラがあることを知っていますか?
その3 ウワミズザクラのところにも出ているので見てくださいね。
オクチョウジザクラは、里山に自生している(=自然に生えている)桜です。
その19 マルバマンサクより一足遅れて、3月中旬頃から花を開きます。
小型で可憐な(=かわいらしい)花を枝先にまばらに吊り下げ、早春の里山に文字どおり花を添えています
。はなやかに咲き誇る公園などの桜とは、とても対照的ですね。

オクチョウジザクラは漢字で「奥丁字桜」と書きます。花を横から見ると、開き方が漢字の「丁」のように見えるからです。
夏には小さな実(=サクランボ)が黒く熟し、野鳥の餌になって種をあちこちに運んでもらい、子孫を広めます。
ひかえめに里山に春を告げるオクチョウジザクラのお話でした。
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「緑の回廊 にいつ丘陵の森にようこそ!」というパンフレットを見たことがありますか?
森林・野鳥・昆虫・植物の4つの分野から里山の生き物を紹介して、森のしくみやにいつ丘陵の魅力を伝えています。
森林(=樹木)では、マルバマンサク、コナラ、ユキグニミツバツツジなどを紹介しています。
パンフレットのデータ(PDF)をダウンロードすることもできるので、ぜひ見てくださいね
。
パンフレット(おもて)(PDF947KB)
パンフレット(うら)(PDF978KB)
今回はその中から、早春の里山に咲く花「マルバマンサク(丸葉満作)」のお話をしたいと思います。
3月の始め、まだ冷たい風が吹くころ、公園などにあるサクラのつぼみが、ようやくふくらんできますね。
ところが里山では、多くの木が芽を固く閉ざして冬姿のままです。
そんな中で、小枝の先に点々と紙細工のような花をゆらせている木に出会います。
春先の里山でマルバマンサクは、まわりのどの木よりも早くに花を開きます。春を運んでくる花として、昔から親しまれているのです。
その名の「マンサク」は、まず咲くからつけられたと言われています。
赤紫色のがく片に支えられ、黄色の花びらが春風にゆれます。
サクラより一足先に春を運んでくる、マルバマンサクのお話でした
。
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秋に、緑色の葉が赤や黄色に変わる木がありますね。「紅葉」や「黄葉」と書いたりします。 ナツハゼの季節現象も参考になるので見て
ください。
紅(黄)葉は、森が葉の色を変える晩秋(=秋の終わり)にみせる、とても美しい
季節現象です。
木が落葉(=木の葉が散って落ちること)を前にして、それまで働き続けてきた葉の葉緑素(=緑色の色素・クロロフィル)が退化します。
紅葉とひとことでいっても、樹種(=樹木の種類)によって、また日当たり具合によって、紅色や黄色や褐色(=茶色)など、様々な色合いをみせま す。その変色の仕組みは、次のように葉の中に生成される(=つくり出される)色素の働きによるといわれています。
紅色系⇒葉の中に、葉緑素にかわって赤い色素(アントシアニン)が合成され、鮮やかな紅葉となります。【写真-1】
例―イロハモミジ、オオモミジ、ヤマウルシ、ウリハダカエデ、ナツハゼ

【写真-1 ハウチワカエデの紅葉】
黄色系⇒葉緑素(クロロフィル)が退化すると、それまで隠れていたカロチノイドという色素が表にでてくるので、黄色が目立つようになります。【写真-2】
例―イタヤカエデ、タカノツメ、アオハダ

【写真-2 イタヤカエデの黄葉】
褐色系⇒葉の中にプロバフェンという色素が生成し、くすんだ褐色となります。【写真-3】
例―コナラ、クリ、ホオノキ

【写真-3 コナラの褐葉】
今年の秋の紅(黄)葉は、夏の異常な高温
続きで、葉が傷み鮮やかさに欠けているものもあるようですね。

【写真-4 堀出神社のモミジ】
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里山の秋は、木々が種子を育て上げる大切な季節です。
8月の「その16」では、充実した種子を育てるために巧みな業を持つ花の例として、クサギを登場させました。
季節は秋になり、今回は、クサギのその後を訪ねてみました
。
花が咲いていた跡には、濃い紅色をした星型の皿が開いています。その真ん中に、宝石のように輝く
美しい藍色の果実(み)をのせていました。

【写真-1 クサギの果実】
夏から秋への変身ぶりは、【写真-2】と【写真-3】を比べてみるとよくわかります。
果実(み)をのせている皿は、花を支えていた淡いピンク色の萼が開いたものです。そして藍色の玉は受精して実った果実(み)です。玉は柔らかく、つぶしてみると、藍色の液の中に堅い皮(=核)に包まれている種子が現れます。子孫を育む種子は、大切に二重、三重に保護されているのです。

【写真-2 クサギの花】

【写真-3 クサギの果実のアップ】
クサギ(臭木)は、日ごろはあまり目立たない木で、その名のように葉っぱをちぎると、鼻をつく臭いがします。しかし、秋には宝石
のような美しい果実(み)をつけて鳥を呼び、私たちの目を引きつけます
。その存在をアピールする里山の個性的な木なのです。

【写真-4 クサギ】
今年の夏は歯車が狂ったように暑い
天候でしたが、季節は確実に進んでいるのですね
。
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森の木
の多くは、春から初夏にかけて花を咲き終わります。
そんな中で、「その6」で紹介したクサギは、真夏を待って花を開く数少ない木の一種です。強い日差し
にもひるまずに、小枝の先に白い花を咲かせるのです。

【写真-1 クサギ】

【写真-2 クサギの花】

【写真-3 左側=開花初日の花(雄性期)、右側=2日目の花(雌性期)】
クサギの花は、開いた初めの日には、熟した花粉をつけた雄しべ(葯)が上に伸び出ます。一方の長い雌しべは、頭(柱頭)を下げたまま花粉を受けようとしません。【写真-3 左側=開花初日の花(雄性期)】
翌日には、逆に雄しべが頭を下げ、雌しべが上にピンと伸びて、ほかの花からの花粉を待ちます。【写真-3 右側=2日目の花(雌性期) 】
クサギの花のこの行動は、同じ花の雄しべの花粉を避けるためで、健康な子孫を残すためにクサギが身につけた巧みな営みとみられています。

【写真-4 花粉の運び屋のアゲハチョウ】
クサギの花粉を雌しべに運ぶのは、長いストロー(口吻)をもっている大型のアゲハチョウの仲間です。
ストロー(口吻)が長いのは、花の奥に貯えてある蜜をゲットできるからです。そのとき雄しべに触れ花粉を体に付けたチョウは、そのままほかの花に飛び移り、花粉をその花の雌しべに渡します。
クサギはアゲハチョウに花粉を運んでもらい、アゲハチョウはクサギの蜜をゲット
!
このように、クサギの花とアゲハチョウは、お互いに助け合うつくりになっているのですね。
クサギの周りをアゲハチョウの仲間が飛び交う風景は、自然の摂理(共進化=お互いに関連して進化)がつくりだす真夏の季節現象なのです。
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梅雨
を迎えた里山
では、待っていたようにアジサイ(紫陽花)が一斉に花を開きます。里山で自生するアジサイは、庭などにみられるアジサイほど華やかではありません。しかし、同じ仲間(ユキノシタ科)に特有な「飾り花」をつけて、雨の降りしきる初夏の森を彩って
います。

【写真1】杉の木に巻きついているイワガラミ
中でも、他の立ち木に「つる」を絡ませてよじ登っているツルアジサイとイワガラミが目立ちます
。どちらも雌しべ、雄しべをつけた小花の集まりを、白い花びらが取り巻いています。この白い花びらは、花粉を運んでくれる昆虫を誘うための「飾り花」といって、「萼」が変化したものです。一つひとつが開いた花のように見えますね。

【写真2】飾り花の萼片が1枚のイワガラミの花
ときには水害
を引き起こすこともある梅雨
ですが、植物たちにとっては、たっぷりと根から水分
をとれる恵みの雨
なのです。

【写真3】数枚の萼片をつけるツルアジサイの花
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野生の生き物にとって、寒い冬の過ごし方は生き残りをかけた問題です。
一年中、緑の葉を付けている常緑樹のうち、スギやマツなどの常緑針葉樹は、細くてかたい葉を付けます。ツバキやソヨゴなどの常緑広葉樹は、厚い葉を付けて寒さをしのぎます。
一方で、うすくて幅広の葉のコナラやホオノキなどの落葉広葉樹は、葉を落として春を待つのです。
12月の半ば、思いがけずに大雪
に見まわれました。暖冬とう、少雪の冬が続いていただけに、森の木たちもびっくりした
様子でした。

【写真-1】
新雪をかぶったコナラ林

【写真-2】
ユキバタツバキ
【写真-1】は、雪化げしょうしたコナラ林の姿です。
【写真-2】の木こ立だの下に雪をかぶっている低い木は、丘きゅうりょうのコナラ林に自生しているユキバタツバキです。ユキバタツバキは、ユキツバキとヤブツバキの中間的な花の作りをしています。ユキツバキが新潟県の木に指定されていることを知っていますか?
それでは、ユキバタツバキはどのような冬の過ごし方をするのでしょうか。細くしなやかな幹を持ち、雪の降ふりしきる冬には、緑の葉を付けたまま積つもった雪の下にふせてじっと雪どけを待ちます
。深い雪の下は、ほぼ0℃に保たれていて、こおりつくことのない別天地なのです。
寒がりやのツバキの仲間が、寒い雪国でも生活できるようになったのは、雪を味方に付けたからとも言われています。寒い冬にたえて、3月には待ちかねていたように真しん紅くの(まっ赤な)花を開きます。今から待ち遠しいですね。
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7月の里山は、こい緑におおわれています。里山の周辺しゅうへんでは、うすい紅べに色の花模も様の日傘がさを広げたような姿すがたのネムノキが目立っています。
枝えだの先々に、化粧しょう用の刷毛はけを逆さかさにしたような花が、たくさん群むれてさいています。
ネムノキ開花
実は、紅べに色の刷毛はけのように見えたのはたくさんの雄おしべの束たばなのです。
その束たばの中心に一本の雌めしべが、かくれるように立っています。花びらと萼がくは、雄おしべの付け根に小さくなって、大切な糸束いとたばを支ささえています。
雄おしべの束たば
この木は、葉
もまた変わっています。日中は鳥
の羽根のような小さな葉をたくさん広げますが、夕暮ぐれには閉とじてしまいます。ネムノキの名前は、このような葉の動きがまるで眠ねむっているようなので、「眠ねむる木」と見立ててつけられました。ネムノキは、里山一番の変かわり者なのかもしれませんね。
ネムノキは、漢字では「合歓木」と書きます。合歓ねむの花がさき散ちると、間もなく梅雨つゆ
が明け、本格かく的な太陽
の季節きせつがやってきます。
そしてネムノキは、豆のさやをぶら下げて、自分は豆の仲なか間であることを発信しんするのです。
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5月の下旬、里山では木々の若わか葉
が日々緑をこくしています。
そんな緑一色のにいつ丘陵きゅうりょうのあちこちに、茶色っぽく変色した竹の林が目立ちます。
竹の黄葉
一歩中にふみこむと枯かれ葉
がはらはらとまい落ち、新緑の季節なのに、そこだけ季節はずれの秋のような景色けしきです。
この風景ふうけいは俳句はいくの世界で「竹の秋」と呼よばれています。異色いしょくの季節現象ですね。
しかし、間もなく新芽(しんめ)がのびて緑を回復ふくします。
にいつ丘陵きゅうりょうの竹林は、ほとんどが孟宗竹(モウソウチク)と呼よばれるもので、真竹(マダケ)や淡竹(ハチク)など、ほかの竹よりも太くて背せが高いのが特とくちょうです。江戸時代に薩摩藩(さつまはん=今の鹿児島県など)によって中国から輸ゆ入され、日本列島のあちこちに植え広められたものと言われています。
また、竹はかつて、さまざまな生活用具に使われていました。漢和辞典じてんには筍(たけのこ)、笊(ざる)、籠(かご)、笠(かさ)、筆(ふで)、竿(さお)、笛(ふえ)...など「竹かんむり」の字がとても多くみられます。身近に利り用されていたのがわかりますね。
竹は晩ばん春(春の終わり頃)にたくさんの竹の子を発生させて、夏には親竹に成せい長
します。
しなやかで丈夫じょうぶな竹は、かんきょうに優やさしい循環型じゅんかんがた資源しげん
です。
竹炭
中でも竹炭は空気
や水
をきれいにする作用があり、最近注目されています。にいつ丘陵きゅうりょうでも、間伐(かんばつ)した竹で竹炭をつくっているんですよ。
大切に育てたいですね
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スギは、雌雄しゆう同株どうしゅ
といって、同じ木に雄花おばなと雌花めばなをつけます。下の写真は、つぼみのころのものです。
スギのつぼみ
関東かんとう地方や関西かんさい地方では、スギ花粉かふんが早くも飛とび始めたようです。にいつ丘陵きゅうりょうでは、毎年3~4月に雄花おばなが開き、そろって花粉かふんを飛とび散ちらせます。ミクロ(とても小さい)
なスギ花粉かふんは、風に乗って広いはん囲いをあてもなくさまよい、多くの人を花粉症かふんしょうでなやませます
。
良質りょうしつな木材もくざい資源しげんとして期待されたスギ林ですが、時の流れは皮肉ひにくにも、スギをじゃま者
に変かえてしまったのです。
しかし今、成長せいちょうの良よいスギは、二酸化にさんか炭素たんそを多く吸すいこんで、地球の温暖化おんだんか防止ぼうしに役立つ木
として見直されてきました。
スギ林は、もっとも身近みぢかにある森林です。みんなで大切に育てたいものですね。
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スギは日本生まれの木で、九州きゅうしゅう地方から東北とうほく地方まで広く分布ぶんぷしています。常緑じょうりょく針葉樹しんようじゅという種類しゅるいで、冬
も緑の葉をつけたままの姿すがたで過すごし(=常緑樹じょうりょくじゅ)、針のように細長い葉を持ちます(=針葉樹しんようじゅ)。
冬でも緑色したスギ
スギは、幹みきがまっすぐにのびて、材質ざいしつも良よいため、古くから貴重きちょうな木として育てられ、家
や家具
、船
など多方面たほうめんに利用されてきました。また、木の病気や虫のひ害がいにもめったにあわないなど、とても優すぐれものなのです。
植林しょくりんされたスギ林
特とくに第二次世界大戦だいにじせかいたいせん(太平洋戦争たいへいようせんそう)後の昭和20(1945)年ころから、木材もくざいがとても不足ふそくしていたために、木材もくざい資源しげん林として全国の里山に広く植えられました。
にいつ丘陵きゅうりょうでも、スギ林が半分くらいあって、その多くは花をつけて種子しゅしを結むすぶ中年期をむかえています。
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去年の夏、本来のスマートなアカマツの姿すがたとはかなり違ちがう、ホウキを逆さかさにしたような形をしたアカマツに
出会いました。
落葉樹らくようじゅのブナにはこのように変形へんけいしたものがよく見られ、アガリコと呼よばれています。
幹みきの切り口や折おれ口から枝えだ(子)が、何本も上にのびた(上がった)独特どくとくの形をしていることから、「上がり子(アガリコ)」と言われているようです。

アカマツのアガリコ
写真のアガリコは、秋葉神社の参道さんどうのそばに数本立っていた中の一本のアカマツです。
どうしてアガリコができたのかは分かりませんが、アカマツのアガリコとの出会いは初はじめてだったので、ちょっとおどろき
ながらもシャッター
をおしました。
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松(マツ)は、市町村合併がっぺい前の旧きゅう新津市では「市の木」として親しまれ、現在げんざいは新潟市の推奨すいしょうする木になっています。ちなみに新潟市の木はヤナギ、花はチューリップです。
また、松は、竹や梅とともに、めでたいもののご三家さんけ「松竹梅しょう・ちく・ばい」として有名です。松・竹・梅は寒い冬
であっても負けずに、美しくたくましく、健すこやかに成長せいちょうします。そんな姿すがたをほめたたえ、私たち人間もまねして大きくなっていけたら、これほどの喜よろこびはないということから生まれた言葉です。
さて、落葉樹らくようじゅが葉を落として寒々とした初冬しょとうの遊歩道ですが、ところどころにこい緑色の葉をつけたスマートな姿すがたのアカマツが並ならんで立っています。
アカマツ
一年中、変かわらずに生き生きした葉をつける姿すがたから、けがれを清きよめ、幸運をもたらす縁起えんぎのよい木
とされてきました。
お正月には、幸運を待つ(まつ→松)めでたい木の門松かどまつとして、家の入口
などに昔から置おかれています。
ところで、アカマツは名前のとおり、樹皮じゅひ(木の表の皮)が赤い色をしています。樹皮じゅひが黒っぽい色をしたクロマツ(黒松)より、葉が細くてやわらかく、幹みきもスリムなことから女っぽく「雌松めまつ」とも呼よばれています。
反対に、骨太ほねぶとでごつい感じのクロマツには、男っぽく「雄松おまつ」という別名べつめいがついています。
里山の松はほとんどがアカマツで、クロマツは海岸沿ぞいに木立こだちをつくっています。近くを通ったら、マツの樹皮じゅひを注目して観察かんさつ
してみてください。
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里山・にいつ丘陵きゅうりょうで、同じ冬
を過すごすのに、落葉樹らくようじゅと常緑樹じょうりょくじゅでは、その様子ようすがとても対照たいしょう的てきです。
北国の寒く厳きびしい冬
を前に、いち早く葉を落とす落葉樹らくようじゅ
。反対に常緑樹じょうりょくじゅ
は、冬も緑の葉をつけたままの姿すがたで過すごします。
落葉樹らくようじゅと常緑樹じょうりょくじゅ
ところで、落葉樹らくようじゅ
はなぜ葉を落とすのでしょうか?
それは、厳きびしい冬を休眠きゅうみんといって、何もしないでじっと春を待つためなのです。動物の中にも、寒くて食料しょくりょうのあまりない冬
に、冬眠とうみんする動物たち(クマ、シマリス、ヤマネ)がいますよね。
落葉樹らくようじゅ
は、葉をつけたままの常緑樹じょうりょくじゅ
よりも優すぐれた寒さ対策たいさくを身につけているといえそうです。
秋の終わりの里山は、木々の成長せいちょうの違ちがいが、はっきりと
目立つ一時ひとときです。
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それは、11月13日のことでした。前の日まで続つづいていた小春こはる日和びより
の秋空が、がらりと黒い雲
に変かわりました。
小春日和こはるびよりというのは、秋の終わりから冬の初はじめころの、まるで春のように、おだやかで暖あたたかい天候てんこうのことをいいます。
小春こはる日和びよりの後で、にいつ丘陵きゅうりょうに木枯こがらしがふきつづけました。そして、木々の葉がそろっておどるように落ちて、遊歩道ゆうほどうは落ち葉
でいっぱいになりました。
木枯こがらしとは、その言葉のとおり「木を枯からす 冬の初はじめにふく強い風」という意味があります。
季節きせつは、急ぎ足で冬へと進んでいるのですね。
秋の遊歩道ゆうほどう
ドングリの実がなるコナラ林のような落葉樹林らくようじゅりんでは、木から落ちて下に積つもる落ち葉
の量りょうは、1ヘクタール(10,000平方メートル)あたり3トン(3,000キログラム)にもなります。
そして、その落ち葉
は新しい命を生み出す養分ようぶん
として、土に返り、森を育てる力
となるのです。
21日、早くも初雪はつゆき
が積つもり、その白い雪面に色とりどりの落ち葉
の模様もようがえがかれました。
里山に長い冬の訪おとずれを告つげる、美しい季節きせつ現象げんしょうです。
初雪の上の落ち葉
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クサギ(臭木)の葉っぱをちぎると、言い表せないくらい臭くさ~いにおいがします。なんと!その名前のとおり「臭くさい木」なのです。
いったい、だれがクサギなんていう名前を付つけたのでしょう? その人は、この臭くささががまんできなかったに違ちがいありません。
それではどうしてそんなに臭くさいのでしょうか? 答えは、他の生き物=外敵がいてきから身を守るための自己じこ防衛ぼうえい術じゅつなのです。カメムシ(昆虫)やスカンク(動物)なども、そのにおいで有名ですね。
クサギの花
そんなクサギですが、8月には、真夏の日差ひざしを受けて、とても上品な花がさかせます。白くて細い5枚の花びらと、長くつき出た4本のおしべが特ちょうです。
クサギの実
9月になって丸い実がふくらむと、その色は夏から秋への美しい季節きせつ現象げんしょうとなります。10月の今ごろ、がく片へんのきれいな紅色べにいろと、熟じゅくした果実かじつの藍色あいいろが見事にきわだって、とても美しい光景こうけいです。

にいつ丘陵きゅうりょうでは少数派しょうすうはですが、まさに今がその見ごろと言えます。
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「どうして、実は赤色なの?」
真まっ赤かにかがやいたガマズミの実の色について、子どもたちに聞かれたことがありました。

ミヤマガマズミの実(10月撮影さつえい)
そこですかさず「赤い色は、ここにおいしい実があるよって鳥たちに教えているんだよ」と答えました。
鳥は実といっしょに種たねも飲みこみます。しかし,固かたい種たねは鳥のおなかで消化されずに、遠くはなれた場所でフンとして落とされて、そこで芽生めばえるチャンスを待つのです。
人間にとっておいしい木の実は、鳥たちも大好すきです。霜しもが降おりるころになると、ガマズミのあまい実はほとんど食べつくされてしまいます。ナツハゼのところでも紹介しょうかいしましたね。
日本には、15種類しゅるいくらいのガマズミ(ガマズミ、ミヤマガマズミ、コバノガマズミなど)が生え育っています。高さ2メートルくらいの落葉樹らくようじゅの低ひくい木で、日ごろは目立たない木です。

ガマズミの花
春には、白い小さい花を付つけます。
ところが秋になると、このように一段いちだんと目立ちます。

たくさんの実を付つけたガマズミ(10月撮影さつえい)
実の数を数えたら、一つの房ふさにおよそ60つぶありました。
房ふさの数が30くらいあったので、なんと!全部で約やく1,800つぶもあるんですね。
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秋になると、緑の葉っぱが赤や黄色に変かわる木がありますね。
モミジのように赤く変かわるのを「紅葉こうよう」、イチョウのように黄色く変かわるのを「黄葉こうよう」と書いたりします。読み方はどちらも「こうよう」なので、文字にしないと分かりにくいかも知れませんね。
ところで、夏のうちから紅葉こうようする木があることを知っていますか?
ツツジの仲間なかまのナツハゼはまだ日差ひざしの暑いにいつ丘陵きゅうりょうの里山で、葉をうっすらと紅色べにいろに染そめて少し目立っています。

ナツハゼの木(6月撮影さつえい)

葉っぱが赤くなってきました。(9月撮影さつえい)
ナツハゼの落葉らくよう低木ていぼく(葉が落ちる低ひくい木)で、木の高さはせいぜい2メートルくらいしかありません。
近づいてみると、葉のかげには小さなボール状じょうの実がすずなりに(いっぱいにつながって)ぶらさがっていました。

小さな実がいっぱい!(6月撮影さつえい)

実も黒っぽくなってきました。(9月撮影さつえい)
さらに紅葉こうようが進んで葉が散ちるころになると、もっと黒っぽく熟じゅくして、あま酸ずっぱくておいしい木の実になります。
ナツハゼの実からは、ブルーベリーのようなおいしいジャムをつくることができます。このジャムは高級品で、健康けんこうにも良よいといわれています。貴重きちょうな森のめぐみですね。
この実は、人間だけでなく野鳥も大好すきです。鳥たちのためにも、みんなとってしまわないで残のこしておいてあげましょう。
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4月、小学校の入学式のころにさくサクラは、日本で一番有名な花として知られています。日本人に古くから親したしまれ、日本の国の花となっています。
よく見るサクラはソメイヨシノといって、春に花見をする人でにぎわう秋葉公園には約やく1,000本が植えられています。
サクラには、ほかにもカスミザクラやヤエザクラなどたくさんの種類しゅるいがあって、花がさく時期もそれぞれ違ちがいます。

ビンを洗あらうブラシみたいな花の穂ほ
ウワミズザクラは、5月のはじめに小さい花がたくさん集まってさきます。ふさふさした花の穂ほが枝先えださきにあるので、ビンを洗あらうときのブラシのような形に見えます。
にいつ丘陵きゅうりょうにアゲハチョウが飛とびまわり、セミの合唱がっしょうが始まる夏に実を付つけるウワミズザクラですが、今年はいつもの年よりたくさんの赤い実を結むすんで、緑一色の里山の中で目立っています。

たくさんの実を付つつけた木 ウワミズザクラのサクランボ
サクラの実のことをサクランボといいますが、ふだん私たちが食べているサクランボはセイヨウミザクラという木になる実です。このセイヨウミザクラ以外のサクラの実はおいしくないのですが、ウワミズザクラの黒く熟じゅくしたサクランボは、甘苦くけっこうおいしいです。
また、この実でつくられた果実酒かじつしゅ「あんにんご酒」は,梅酒うめしゅのように健康けんこう用ドリンクとして昔から飲まれています。
夏のにいつ丘陵きゅうりょうで、ウワミズザクラのサクランボを探さがしてみませんか。
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ソヨゴはにいつ丘陵きゅうりょうの森の中で,他の多くの落葉樹らくようじゅとは違ちがった季節現象きせつげんしょうを見せてくれる常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅです。

葉 雄花(おばな)
漢字で「冬青」と書きますが,その字のとおり1年中,緑の葉をつけます。葉はかたく,ふちが波うっているのが特ちょうで,風にふかれソヨソヨとそよぐ音をたてることからソヨゴと名づけられたと言われています。
・樹木の季節現象 「その2 ソヨゴ」の続きを読む
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木の皮はうすくて、灰はい色っぽい白色をしていますが、名前はアオハダと言います。この名前は、木の皮をむくと緑色の内側がわの皮が出てくることから付つきました。
アオハダの木
にいつ丘陵きゅうりょうではふつうに見ることのできる落葉らくよう広葉樹こうようじゅですが、あまり目立ちません。雄花おばなと雌花めばながさく木が違ちがうのが特ちょうで、初夏しょかにはたくさんのお花とちょっとのめ花が上向きにさきます。
雄花(おばな)
・樹木の季節現象 「その1 アオハダ」の続きを読む
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にいつ丘陵きゅうりょうは、季節きせつの移うつり変かわりがとっても豊ゆたかなところです。
春・夏・秋・冬、それぞれの季節きせつで植物はいろんな姿すがたを見せてくます。中でも、樹木じゅもくは芽めがふくらんだり、花がさいたりします。
その後は、実がなって、葉っぱが落ちて、休みんするという生活をしています。このような生活のスタイルは、毎年同じようにくり返されるので「樹木じゅもくの季節きせつ現象げんしょう」と呼よばれています。
里山に住むこん虫や野鳥などのすべての生き物は、植物なしでは生きられません。樹木じゅもくの季節きせつ現象げんしょうは、同じ森に住む虫たちや鳥たちにも大きく関かかわっています。
里山自然しぜん図鑑ずかんでは、にいつ丘陵きゅうりょうの主な樹木じゅもくの季節きせつ現象げんしょうを紹介しょうかいしていきます。地球温暖化おんだんかによるえいきょうが心配されていますが、身近な里山の自然しぜんがどうなっているのか見てみましょう。
・樹木の季節現象 「樹木(じゅもく)には,季節現象(きせつげんしょう)があります。」の続きを読む
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